Voice 016. 私が公認心理師法案に賛成する理由 ―4つの「スジ」という観点から―

腰 英隆(社会福祉法人 つるかわ学園)

 私は、福祉領域で働いている臨床心理士です。私が公認心理師法案に対して賛成である理由を述べると、ものすごく長くなってしまいますし、私はあまり文字を読むのが得意ではないので、図を作ってみました。

 ①国家資格が必要な理由について、②一部で議論になっている「医師の指示」について、③国家資格ができた場合のメリットについて、④現状と今後の展望についての4部構成になっています。後は以下の図に任せるとして、公認心理師法案について一言だけ述べます。


 私は公認心理師法案を支持します。公認心理師法案は、みんなが幸せになれるようにスジを通そうとした法案だと思うからです。 

公認心理師法案が成立したからといって、法案や資格は魔法ではありません。この日本に、安くて(保険が効くなど)良質な心理援助サービスが“一気に”広がることは恐らくないでしょう。また、心理職の雇用が増えることも“一気に”は無いでしょう。

しかし、法案が成立しないということは、現状のままということですから、何も変化はありません。チャレンジですから、失敗もあるかもしれません。それでも一歩を踏み出さないと未来は変わりません。そして我々、心理職には国民の皆様が幸せになれるよう、誰よりも先にその一歩を踏み出し、道を切り開く責務があると思います。

私は、公認心理師法案は、より多くの人が幸せになるチャンスであると確信していますし、実現した際は、私だけでなく、公認心理師法案を支持する心理職は全員、今よりも良質な心理援助サービスを提供することを国民の皆様にお約束する覚悟であると信じています。